FP試験の分野別学習法 不動産分野
FP試験の分野別学習法 不動産分野
不動産分野はたくさんの法律が絡んできます。
建築基準法、都市計画法、借地借家法、農地法、区分所有法、宅建業法、民法、税法など不動産に関わる多くの法律があります。その法律を全部覚えるのは不可能ですが、論点となる法律の条文には目を通しておくといいでしょう。
テキストのボリュームはさほど多くないのですが、暗記しなくてはならない論点が多いので、学習に時間がかかるかもしれません。出題パターンをよく覚えて対応してください。
1 不動産と税務の関係を丁寧に学習する
不動産を売った・買った・贈与した・贈与された・相続したなどの行為に対して、どのような税金が課税されるのか体系的に覚えていく必要があります。
不動産と税金の切っても切れない関係です。あらゆる行為で税金が課税されると言っていいでしょう。
例えば住宅を購入した場合、不動産取得税、登録免許税(土地や建物の所有権登記等)、住宅ローン控除、印紙税などの税金が関係します。
こういう経済行為にはどんな税金がかかるのか機械的に出てくるようになればしめたものです。それに特例等の適用の可否が組み合わせれば完璧です。
2 建ぺい率・容積率の計算問題
建ぺい率や容積率の計算問題では、与えられた設例に隠された数字を導き出すことが求められます。建ぺい率の緩和措置や角地による緩和措置、防火規制などの条件により見えない数字を見つけ出すのが解く鍵となります。特に実技試験ではこの計算問題が定番ですので、何度も類似問題を解いて理解を深めてください。
3 不動産所得の論点
不動産所得での論点は、損益通算、税法上認められる費用、総所得金額などいろいろな論点が絡んで出題されます。学科でも計算問題は出るのでしっかり学習しましょう。
4 借地借家法は複雑なのでしっかりと要点シートを作って暗記しよう
借地権や借家権は難しいので要点シートを作成して論点を整理して暗記しましょう。
3級でも結構難しい問題が出ます。結局は数字の暗記なのですが、その他特約なども覚えておかないと正解をゲットできないと思います。
5 不動産登記・契約不適合責任・土地の価格評価・区分所有法はサービス問題
これらの問題が出題されたら絶対得点しなくてはなりません。ほぼ論点は出し尽くしているので、ポイントを稼いでください。
6 建築に関する規制には要注意
建築に関する規制には様々なものがあります。それらが全部論点として出題されませんが、最近では日影規制や北側斜線規制など新しい問題も出題されています。
FP試験ですのであまり難しい問題は出ないと思いますが、用途地域との関係性をよく理解しておく必要があります。
7 不動産分野は掟破りの実技試験からチャレンジするのもひとつの方法
不動産分野の実技試験は、設例に図が用いられ、具体的な条件の下出題されるので、体系的に学習するのであれば実技試験からトライするのもひとつの方法です。
いろいろな論点が総合的に出題されるので、過去問をやった後は学科問題で知識の整理・確認が必要になります。
8 暗記が得意な人へ
不動産分野は唯一暗記が効く分野です。私は暗記が得意ではないので苦労しましたが、全分野の中で一番学習するのに手間取りました。過去問中心よりテキストを何度も読み込むほうが効果的な分野と言えます。